Marten は、ブラウザで開くだけで使えて、書いたものが自分のGitHubに保存されるノートアプリです。この回では、その機能を画面で一通り見ていきます。

AIと一緒に使うノートアプリを作ったら、こうなった

タスク管理とノート管理を、AIと人間が一緒にやるための形を考えていったら、こういうものができました。

出発点は、ノートを書く、AIに渡す、あとから探す。この行き来を、ひとつの画面の中で終わらせたいということです。以降、実際の画面で機能を順に見ていきます。

ノートの正体は、フォルダに並んだファイル

まず、Martenが何なのかというところからです。

Martenのノートは、アプリの中だけにあるデータではありません。フォルダに並んだ、ファイルそのものです。 中身はMarkdownで書かれています。シャープで見出しを作って、ハイフンで箇条書きにする、あの書き方です。特別なソフトがなくても、メモ帳で開けば読めます。

つまり、書いたものが自分のファイルとして手元に残る、ということです。この性格は、Obsidianを使っている人にはおなじみだと思います。同じ考え方です。

置き場所は、自分のGitHub

では、ファイルなのにどうしてブラウザで開けるのか。Martenは、ノートの置き場所にGitHubを使っています。

GitHubは、もともと主にエンジニアがプログラムのコードを共有するために使ってきた場所です。最近はエンジニア以外にも広がってきています。

真ん中にあるのが、あなたがGitHubに作る置き場(リポジトリ)です。ノートのファイルは全部ここに入ります。そこに、次の4つがつながります。

だから、アプリを入れなくても、どの端末で開いても中身は同じです。そしてもう1つ大事なのが、ここが自分の置き場だということ。AIに使わせている道具からも、同じファイルをそのまま読ませられます。AIと同じ場所を共有して書く。これがMartenのいちばんの特徴です。

触り心地は、今のノートアプリのまま

ファイルが実体だと聞くと、扱いが面倒そうに思うかもしれません。そこは今のノートアプリと同じ感覚で触れるようにしてあります。

フォルダはドラッグして動かせますし、開いたノートはタブで並びます。ノートの先頭には、状態や締め切りといった項目を持たせられます。これは文字で直接書くこともできますが、プロパティというパネルから入力することもできます。Notionを使っている人なら、ページの上のほうに項目を並べる、あの感覚が近いと思います。

私自身、ObsidianとNotionの両方を仕事で長く使ってきました。そのうえで、両方の欲しかったところを持ってきています。

基本の操作を見てみる

左側にあるのがファイルの一覧です。ここでフォルダを作り、ノートを作ります。作ったものはドラッグで動かせます。名前を変えたり複製したりは、右クリックのメニューからできます。よく使うものはピン留めして、一覧の上に固定しておけます。

ノートをクリックすると開いて、上のタブに並びます。タブは何枚でも開けるので、行き来しながら書けます。

保存すると、GitHubと同期する

ここがMartenならではのところです。ノートを保存すると、その内容が、つないでいる置き場にそのまま反映されます。

  1. Martenで書く(ブラウザ上で編集)
  2. 保存する(ボタン1つ)
  3. GitHubに同じファイルが並ぶ(書き換えの記録も残る)
  4. 他の道具からも開ける(Obsidian・AIの道具)

GitHubの画面を開くと、Martenで作ったファイルがそのまま並んでいます。1つひとつのファイルには、いつ何を書き換えたかの記録も残ります。

つまり、Martenで書いたものは、Martenの中だけにあるのではありません。 だから同じファイルをObsidianから開くこともできますし、AIの道具に同じ場所を読ませることもできます。

アクティビティで、変更の履歴をたどる

その記録は、あとから読み返せます。アクティビティを開くと、いつ何を保存したかが一覧で出ます。細かい保存はまとめられて「3回の保存」というように表示されます。変更されたファイルをクリックすれば、その場で開けます。

うっかり消してしまっても、書き換えてしまっても、前の状態が残っている。これはMartenがそのために何かを作ったというより、GitHubがもともと変更の履歴を積み上げていく場所だからです。

HTMLプレビュー ── AIに画面ごと作ってもらう

ここからは、AIと一緒に作業するときに効く機能を2つ紹介します。まずは HTMLプレビュー です。

AIに何かを提案してもらったり説明してもらったりするとき、実はおすすめの頼み方があります。文章で書いてもらうかわりに、HTMLで画面ごと作ってもらう、という頼み方です。図や表が入った、読みやすい一枚ものが返ってきます。長い説明を読むより、はるかに速いです。

ただ、そうすると今度は「それをどこで見るか」という問題が出てきます。Martenは、そのHTMLのファイルを置いておけばそのまま表示できます。開いたときは最初から表示された状態で出ます。同じように、画像も置いておけばその場で開けます。AIに作らせた資料の置き場として、そのまま使えます。

見出しの目次と、マインドマップ

もう1つが、長くなった文章を掴み直すための機能です。AIと同じ場所で書いていると、文章の量がどんどん増えていきます。書いた本人でも全体を見失いやすくなる。

長くなってしまった文章を、構造のほうから掴み直せるようにしてあります。

バックリンクで、ノート同士をつなぐ

こちらは、ノートとノートのあいだの話です。バックリンクといいます。

本文の中でノートの名前を四角いかっこ2つで囲むと、そのノートへのリンクになります。そして、リンクされた側のノートを開くと、自分を参照している他のノートを一覧で出せます。 あとから「この話はどこから来たんだったか」をたどれる、ということです。

マインドマップが1つのノートの中の形を見せるのに対して、こちらはノートをまたいだつながりを見せます。この仕組みも、Obsidianを使っている人にはおなじみのはずです。

画面を左右に分割する

画面は左右に分けて使えます。2つのノートを並べて開けるので、資料を見ながら書く、といった使い方ができます。

特に便利なのはAIとのやり取りです。AIに出してもらった内容を片方に置いて、もう片方で自分の言葉にまとめ直していく。 この形が作れると、コピーして貼り付けて、また戻って、という往復がなくなります。なお、これはパソコンでの機能で、スマホでは1枚のまま使います。

ためたノートを、一覧で見る

たまってきたノートは一覧にして見られます。Martenではこれを ビュー と呼びます。

プロパティで入れた項目をもとに、テーブル・カンバン・ギャラリー・リストの4通りの並べ方ができます。たとえば「状態」という項目でカンバンにすれば、そのまま進み具合のボードになります。フォルダで絞り込んだり、並べ替えたりもできます。作った一覧は名前を付けて保存できるので、次からは選ぶだけです。

そしておもしろいのは、テーブルのセルをその場で書き換えると、元のノートのほうが書き換わることです。一覧は別に作った表ではなく、ノートそのものの見え方が変わっているだけ、ということです。

「Marten」という名前

Marten は、木々を飛び移りながら暮らす小型の哺乳類、テンの英名です。欅の枝から枝へ跳び移るように、端末をまたいで身軽に働けるように。そういう意味を込めています。最初に話した「どの端末から開いても同じ」という話が、実は名前のほうにも入っている、というわけです。

始め方と、ベータ登録の特典

GitHubのアカウントでログインすると、それがそのままベータ登録になります。あとは、ノートを置くための置き場を1つ選べば、すぐ書き始められます。

料金は、無料のプランだとつなげる置き場が1つまで。月額980円のPremiumにすると、その制限がなくなります。公開当時は、2026年9月20日までに登録して5つの質問に答えるとPremiumがずっと無料になる、という早期登録の特典を用意していました(最後の1問は任意なので、実際に答えるのは4問でした)。

まとめます。ノートは自分のファイルとして自分の置き場に残る。それをAIと共有しながら、どの端末からも開ける。 これがMartenです。登録前でも、デモを実際に触って体験できます。