Claude Codeの公式ハッカソンで1位になった人がいます。本職は弁護士で、本人はコードを1行も書いていないし、読んでもいないと話しています。この回は、Claude Codeの使い始めかたから、使いこなすために何をすればいいかまでを1本にまとめたものです。

Claude Code 活用ガイド

1位になった人のフォルダの中身も、後半で一緒に見ていきます。「使える人が何をしているか」を、実物で確かめる回です。

この動画の地図

Claude Codeと検索すると、たくさんの情報が出てきて難しそうに見えます。でも、使うだけならアプリを入れるだけです。

全体は基本と応用に分かれます。

  1. 基本 — 入れて、最初の1回を動かす
  2. 応用① 指示 — 何を伝えておくか
  3. 応用② 道具 — 何を使わせるか
  4. 応用③ 作業環境 — フォルダをどう育てるか
  5. 応用④ 自律 — 手を離して動かすには

基本まで読めば、使い始められます。気になるところから読んでも大丈夫です。

同じ名前の、2つの入口

先に名前の話をさせてください。Claude Codeには、同じ名前でいくつかの入口があります。よく見かけるのは、黒い画面に文字を打って使うターミナル版です。ネットの解説も、こちらを前提にしたものがよくあります。

この回ではターミナル版は扱いません。使うのは、Claudeのデスクトップアプリの中にある「Code」という画面です。公式のドキュメントでは、どの入口から使っても中で動いている仕組みは同じだと説明されています。違うのは入口だけです。

用意するものは、2つ

ここから基本です。用意するものは2つだけです。

どちらも2026年9月時点の話です。エンジニア向けの記事では Node.js を入れるといった準備が出てくることがありますが、デスクトップアプリにはClaude Codeが入っているので、別に入れる必要はないと公式に書かれています。

インストールは、3つの手順

  1. 公式ページから、自分のパソコンに合ったインストーラーをダウンロードする
  2. ダウンロードしたファイルを開いて、インストールする
  3. Claudeを起動して、Anthropicのアカウントでログインする

Macならアプリケーションフォルダから、Windowsならスタートメニューから起動できます。

Windows でも、流れは同じ

Windowsでも手順は同じです。公式のページにMac用とWindows用のダウンロードが並んでいるので、Windows用を選びます。あとは、ダウンロードしたインストーラーを開いて、起動して、ログインするだけです。Linux版も試験提供として公開されています。

最初の1回を、動かしてみる

起動できたら、最初の1回を動かしてみます。手順は5つです。

  1. Codeの画面に切り替える — 左のサイドバーの上にあるアイコンから。サイドバーを閉じているときは、上のメニューの「移動」からでも切り替えられます
  2. 作業する場所で「ローカル」を選ぶ — 自分のパソコンの上で動かす、という意味です
  3. 作業してもらうフォルダを選ぶ — フォルダのボタンを押すと最近使ったフォルダが並びます
  4. モデルを選ぶ — 迷ったら、はじめに選ばれているもので大丈夫です
  5. やってほしいことを、ふつうの言葉で書いて送る

頼んだら、何が起きるか

動画では、ファイルがごちゃっと入ったフォルダを用意しました。請求書が2つ、議事録が2つ、写真が2つ、メモが1つ。種類の違う7つのファイルが、1つのフォルダにばらばらに入っている状態です。

ここで「このフォルダを、種類ごとに整理して」と送ります。なお、新しいフォルダで初めて送るときは「このフォルダを信頼していいですか」という確認が1回出ます。自分で選んだフォルダなら、そのまま進めて大丈夫です。

するとClaudeは中身を見て、どう分けるかを考えます。そしてファイルを動かす前に「これからこうします」と見せて、確認を求めてきます。 よければ許可し、違うと思ったら断る。断ると、Claudeはどう進めればいいかを聞き返してきます。許可すると、フォルダが分かれてファイルが移っていきます。

整理したあとの、フォルダの中身

整理したあとは、議事録・請求書・写真・メモの4つのフォルダができました。7つのファイルは、名前はそのままでそれぞれのフォルダに移っています。

こちらが頼んだのは「種類ごとに整理して」のひとことだけです。どう分けるかはClaudeが中身を見て決めて、動かす前に確認してくれました。

どこまで任せるか、を選べる

この「確認してくるかどうか」は、権限モードで変えられます。送信ボタンの横で選びます。名前は5つ並びますが、まずは4つを押さえれば十分です。

モード動き
手動ファイルの編集やコマンドの前に、毎回聞く
編集を受け入れるファイルの編集は任せる。ほかのコマンドは聞く
プランファイルを変えずに、進め方の案だけ出す
自動裏で危ない操作を見分けて、それだけ止める

最初は「手動」で使ってみるのがおすすめです。 Claudeが何をしようとしているのかが、ひとつずつ見えるからです(2026年9月時点の日本語UI)。

Code 以外の画面は、何に使う?

デスクトップアプリには画面が3つあります。切り替えは左のサイドバーの上にあるアイコンからです。

ChatとCoworkは入力欄の中のスイッチで切り替えます。この回で使っているのは Code です。

「Local」って、何のこと?

2つめの疑問は、さきほど選んだ「ローカル」という言葉です。これは Claudeがどこで作業するか という選択です。

この回では、後ろ2つは名前だけ知っておいてもらえれば十分です。

フォルダは、どう決める?

3つめの疑問は「どのフォルダを選べばいいのか」です。公式のアドバイスは よく知っている、小さなプロジェクトから始めよう というものです。

やり方は大きく2つあります。1つは、今ある仕事のフォルダをそのまま選ぶやり方。手軽なので、まず試すならこれで十分です。もう1つは、Claudeと作業するための専用のフォルダを新しく用意するやり方です。こちらは、Claudeへの指示や便利な道具を、そのフォルダに少しずつ貯めていけます。後半では、この貯めていくほうの話をします。

基本はここまでです。ここまでで、Claude Codeは使い始められます。

Claude Code は、Claude の「ハーネス」

ここから応用です。使いこなしの話に入る前に、Claudeがどう動いているのかを押さえておきます。

公式のドキュメントでは、Claude Codeのことを Claudeの周りのハーネス だと説明しています。考えているのは Claude というAIのモデルです。Claude Codeは、その周りに次の3つを用意しています。

この3つが、ただ文章を返すAIを、作業できる存在にしています。 道具がなければClaudeは文字で答えることしかできません。道具があるから、ファイルを読んだり、書き換えたり、コマンドを動かしたりできるということです。

この先の地図:指示と道具は、ファイルにある

つまりClaudeは、言われたことを、与えられた道具を使って実行しています。 そう考えると、使いこなしのポイントは2つに絞れます。何を指示として与えるか。どんな道具を与えるか。

そして、この指示と道具はどちらもフォルダの中のファイルとして置かれています。

特別な設定画面があるわけではなく、どれもふつうのファイルです。この先は、このフォルダの構造に何度も戻りながら、指示・道具・作業環境・自律の順に見ていきます。

応用① 何を、指示として与えるか

このパートで見るのは3つです。

最後に、指示だけでは足りない場面の話をして、次の道具のパートにつなげます。

同じ説明をしているなら、CLAUDE.md に書く

Claudeは会話を新しく始めるたびに、前の会話の中身を持ち越しません。だから、同じ説明を何度もすることになります。そこで使うのが CLAUDE.md です。ここに書いたことは、毎回の会話のはじめにClaudeが読み込みます。 中身はふつうの文章の箇条書きで大丈夫です。

公式のドキュメントは、CLAUDE.md を**「何度も説明し直していることを書いておく場所」**としています。書き足すタイミングとして公式が挙げているのは、次の4つです。

  1. 同じ間違いを、2回されたとき
  2. 前の会話と同じ訂正を、また打っているとき
  3. レビューで、知っておいてほしかったことが見つかったとき
  4. 新しく入った人にも、同じ説明が要るとき

置く場所で、効く範囲が変わる

CLAUDE.md は、置く場所によって効く範囲が変わります。

置き場所効く範囲書くこと
~/.claude/CLAUDE.md自分のすべてのプロジェクト自分の好みや、いつもの進め方
プロジェクト/CLAUDE.mdそのプロジェクトだけそのフォルダでの決まりごと

両方あれば、両方とも読み込まれます。

長くしすぎない。増えたら分ける

書くときに気をつけたいのは長さです。公式の目安は 1つのファイルにつき200行未満。長いほど読み込む量が増えて、書いたことが守られにくくなるとされています。

書くことが増えてきたら、.claude/rules/ にテーマごとのファイルとして分けられます。また、何段階もある手順のように長いものは、次に出てくるスキルに移すように、と公式は勧めています。

人が書くメモと、Claude が書くメモ

指示を残す仕組みは、もう1つあります。自動メモリです。

CLAUDE.md は人が書くものでした。自動メモリはClaudeが自分で書くメモです。こちらが伝えた訂正や好みをもとに、次の会話でも役に立ちそうなことをClaudeが自分で残していきます。この機能は最初からオンになっています。

「覚えておいて」と頼むと自動メモリに書きます。「CLAUDE.md に書いて」と頼めば、そちらに書き足してくれます。書かれた内容はただのテキストのファイルなので、中身を読むことも、消すことも、あとから自分でできます。

大事なのは、CLAUDE.md も自動メモリも、結局はファイルとして残っているということです。

CLAUDE.md は「お願い」

ここで1つ、大事な注意があります。CLAUDE.md に書いたことは、お願いであって強制ではありません。 公式のドキュメントにも、Claudeはこれを文脈として扱っていて強制される設定ではない、と書かれています。

Claudeは読んで、守ろうとします。でも、必ず守られる保証はありません。やってほしくないことを確実に止めたいなら、フックという別の仕組みを使います。 フックは決まったタイミングで必ず動く仕組みで、次のパートでもう一度出てきます。

応用② どんな道具を与えるか

このパートで見る道具は4つです。

道具置き場所役割
スキル.claude/skills/手順をまとめる
サブエージェント.claude/agents/別の担当に任せる
フックsettings.json必ず動く
MCP・コネクタ.mcp.json ほか外のサービスをつなぐ

MCPは、プロジェクトの設定ファイルに書くほか、アプリのコネクタからもつなげます。どれもフォルダの中のファイルとして置かれているというところは、指示と同じです。

繰り返す手順は、スキルにする

1つめはスキルです。繰り返す作業の手順をファイルにまとめておくものです。毎回、同じ手順や同じチェックリストを貼っているなら、それはスキルにできます。

置き場所は .claude/skills/ です。スキルごとにフォルダを作って、その中に SKILL.md というふつうの文章のファイルを置きます。たとえば「今週やったことを3行にまとめる」weekly-summary というスキルを作っておけば、入力欄でスラッシュを打って名前を選ぶだけで動きます。今の作業に関係ありそうだとClaudeが判断すれば、Claudeが自分から使うこともあります。

ファイルの中身は、上に名前と説明を書いて、その下に手順を書くだけです。スキルの名前は英語の小文字と数字とハイフンだけで付ける、というのが公式の決まりです。

ネットの記事で「スラッシュコマンド」という言葉を見かけたら、今はスキルと同じ仕組みにまとまっています。古い書き方もそのまま動きます。スキルは CLAUDE.md と違って使うときにだけ中身が読み込まれるので、長い手順を入れておいても普段は邪魔になりません。

脇道の作業は、サブエージェントに

2つめはサブエージェントです。別の担当者に仕事を任せる仕組みです。

たとえば、たくさんのファイルを読んで調べ物をすると、その途中の経過で会話がどんどん埋まっていきます。サブエージェントは、その作業を本題とは別の場所でやってくれます。そして、終わったら要約だけを返してきます。 本題の会話はすっきりしたまま進められます。

ここに1つコツがあります。「手分けして」とだけ頼んでも、量が少ないとClaudeは自分で片づけてしまいます。任せたいときは「サブエージェントを使って」と言葉にするほうが確実です。 決まった担当を作っておきたいときは、agents フォルダに役割を書いたファイルを置きます。

必ず動かしたいことは、フック

3つめはフックです。決まったタイミングで必ず動く仕組みです。たとえば、ファイルを書き換える前や、作業が終わったときに、決めておいた処理を動かせます。書く場所は .claude/ の中の設定ファイルです。

CLAUDE.md との違いは、Claudeの判断に関係なく動くことです。公式のドキュメントも、CLAUDE.md の指示はお願いで、フックは必ず実行される、と書いています。大事なファイルを書き換えようとしたら、その前に止める、といったことができます。中身は少し専門的ですが、書き方はClaudeに頼めば書いてくれます。

外のサービスを、道具として渡す

4つめは MCPコネクタと呼ばれるものです。GitHub、Slack、Googleカレンダー、Notionのような外のサービスを、Claudeの道具として渡す仕組みです。

デスクトップアプリでは、入力欄の横のプラスボタンの中にあるコネクタから追加できます。つなぐと、Claudeが予定を読んだり、メッセージを送ったり、そのサービスを直接扱えるようになります。

道具を、ツリーの上で並べる

ここまでの道具を並べておきます。手順をまとめて呼び出すスキル。別の担当に任せるサブエージェント。決まったタイミングで必ず動くフック。外のサービスをつなぐMCP・コネクタ。そして、これらをひとまとめにして入れられるプラグインもあります。プラスボタンのプラグインから、探して入れられます。

指示と同じで、道具もフォルダの中のファイルです。ただ、ここで全部をそろえる必要はありません。 どれをいつ足せばいいのかを、次のパートで見ていきます。

応用③ 作業環境を整える

Claude Codeを使いこなしている人は、実際に何をしているのか。まずは、冒頭で紹介したハッカソンで1位になった人のフォルダを一緒に見ていきます。

Anthropicが開いたClaude Codeのハッカソンで1位になったのは、マイク・ブラウンさん。本職は人身傷害を専門にする弁護士です。作ったのは、カリフォルニア州の住宅の建築許可の手続きを助けるツールでした。本人は、作ったもののフォルダをそのまま公開しています。

中身の主なところは、docs フォルダ(計画・調査・使う人への聞き取り)、progress という毎日の日誌のファイル、そしてスキルを置いたフォルダです。アプリの本体のフォルダもありますが、ここでは見ません。

1位の人のフォルダ① 計画・調査・聞き取り

docs フォルダの中は3つに分かれています。

作る前に、誰のために、何を、どう作るかをファイルに書き残しているということです。中身はほとんどが、ふつうの文章のファイルです。

1位の人のフォルダ② 毎日の日誌と、スキル

次は progress というファイル。これは毎日の日誌です。日付ごとに、その日にやったことと、今の状態と、次にやることが書いてあります。本人は、Claudeが作業している間に自分の考えを音声のメモで残していた、と書いています。

最後はスキルです。およそ54ページある行政の手引きを、テーマごとの資料に分けてスキルにしています。ハッカソンの初日にやった作業の1つです。

会話が新しくなっても、Claudeはこのフォルダを見ればどこまで進んだかが分かります。特別な仕掛けがあるわけではありません。 ここまでに見てきた指示と道具を、フォルダに貯めているだけです。フォルダは最初から完成させるものではなく、使いながら育てていくものです。つまり、ここまでの内容が分かっていれば、同じことができます。

作業環境の話は、2つある

作業環境の話は2つに分かれます。

1つめは、1つのプロジェクトの中の話です。そのフォルダに CLAUDE.md.claude/ を置いて、そのプロジェクトで効く指示と道具を整えます。ここまで見てきたのはこちらです。

2つめは、仕事全体を束ねる作業用のフォルダを作る話です。1つの親フォルダの中に案件ごとのフォルダを並べて、全部の仕事の入口にします。これからするのは、そちらの話です。

最初の一歩:最小の構成

作業用のフォルダは何から作ればいいのか。いちばん小さな形は、フォルダを1つ作って、中身を次の4つにすることです。

置くもの中身
CLAUDE.md自分の役割・よく頼むこと・やってはいけないこと(数十行)
projects/案件/notes.md今の状況と、次にやること(再開用のメモ)
shared/自分や会社の、前提になる資料
inbox/とりあえず放り込む場所

非エンジニアの人がこれに近い形で使い始めた例もあります。その人は、外のサービスとの接続はまだしていないけれど、それでも使う価値はある、としています。高度な機能を使わなくても、フォルダと CLAUDE.md から始められるということです。

公式のおすすめ:困ったら、足す

この最小の形に、何をいつ足していけばいいのか。公式のドキュメントには最初から全部を設定する必要はないと書かれています。そのうえで「こんなことが起きたら、これを足す」という表が載っています。

起きたこと足すもの
同じ決まりを、2回間違えられたCLAUDE.md に書く
同じ手順を、3回目に貼っていたスキルにする
Claudeから見えないブラウザのデータを、毎回コピーしていたMCPでつなぐ
脇道の作業の出力で、会話が埋まるサブエージェントに回す
頼まなくても、毎回必ず起きてほしいことがあるフックを書く

前半で見てきた機能がいつ必要になるのか、その答えがこの表です。Claude Codeを作った本人も、自分の設定は驚くほど素のままかもしれない、という趣旨のことを書いています。最初は「困ったら足す」で十分です。

育て方には、いくつかの型がある

実践している人の記事を読んでいくと、育て方にはいくつかの型がありました。

調べた範囲では、ハブ型かナレッジベース型を土台にして、必要なぶんだけほかの型を足している人が目立ちました。

意見が、割れているところもある

ただ、どの型がいいかは意見が割れています。

たとえば、AIを何人も並べるかどうか。役割ごとにAIを何人も並べて並行で進めるやり方を公開している人がいます。一方で、AIエージェントを作っているある会社は、1本の流れで進めることを勧めています。複数のエージェントに分担させると、それぞれの判断がぶつかって壊れやすいからです。実際に、AIの部下を10人並べる体制を作ったあとで、半年ほどで1人に戻したという人もいます。

CLAUDE.md の長さも人それぞれです。60行未満に抑えている会社もあれば、1800行あまり書いたあとで160行ほどに削った人もいます。増やせばうまくいく、というわけではありません。 正解がない、というのはこういうことです。

「AI組織」の中身は、3つに分けられる

最後のパートは、Claudeに自律的に動いてもらう話です。ネットでは、AIの部下を何人も並べて仕事を回しているとか、AIをループで動かし続けているといった話を見かけます。あれはどうやっているのか。

実際に書かれている中身を読んでいくと、魔法のような仕組みではありませんでした。だいたい次の3つに分けられます。

  1. 指示を、ファイルに書いておくCLAUDE.md・役割ごとの指示書・スキル
  2. 状態と学びを、ファイルに残す — 進み具合のメモ・失敗のメモ。会話が切れても再開できて、同じ失敗を繰り返さずに済む
  3. 取り消せない操作は、人が止める — フック・権限の設定・承認

この3つは、ここまでのパートでもう全部見てきました。残っているのは、人が手を離したあとにClaudeを動かす手段です。

手を離して動かす、3つの手段

公式のドキュメントには、決まった時間にClaudeを動かす方法が3つ並べて比べてあります。

手段動く場所ローカルのファイル最短の間隔
クラウドのルーティンAnthropicのコンピューター。PCの電源が切れていても動く触れない(GitHubのリポジトリで作業)1時間
デスクトップの定期タスク自分のPC使える1分
/loop開いている会話の中だけ。閉じると止まる使える1分

この中で、非エンジニアの人がいちばん真似しやすいのは、デスクトップの定期タスクです(2026年9月時点)。

デスクトップの定期タスクを作る

デスクトップの定期タスクは、アプリの画面だけで作れます。

サイドバーにある「ルーティン」を開き、新しいルーティンを作って、作業する場所にローカルを選びます。名前と、やってほしいことと、作業するフォルダを決めます。やってほしいことは、ふだん入力欄に書くのと同じ書き方で大丈夫です。頻度は、毎時・毎日・平日だけ・毎週から選べます。会話の中で「毎朝9時にこれをやって」と頼んで作ることもできます。

作ったら、一度すぐに実行して動きを確かめてください。 許可を求められたら「常に許可」を選んでおくと、次からは止まらずに進みます。

注意したいのは、アプリが開いていて、パソコンが起きている間しか動かないことです。スリープしていた間の分は、起きたときにいちばん新しい1回だけが動きます。

人が見ていない時間に働かせる

もう1つ、エンジニアの間で定番の方法も紹介しておきます。ターミナルで claude -p "頼みごと" と打つと、Claudeを対話なしで1回だけ動かせます。頼みごとを渡すと、作業して、結果を出して、終わります。これを決まった時間に呼び出すようにしておけば、人が見ていない時間にも働いてもらえます。

このときの公式の作法が、渡す道具を絞ることです。--allowedTools という指定で、使ってよい道具だけを決めておきます。公式のドキュメントにも、人が見ていないところで動かすときほどこれが大事になる、と書かれています。ただ、ターミナルが必要になるので、ここでは「そういう方法もある」というところまでにしておきます。

セッションを分けて、記憶はファイルに置く

人が見ていない時間に動かすときに、もう1つ大事なことがあります。1つの会話を長く伸ばしすぎないことです。

公式のドキュメントには、会話が長くなって中身が埋まってくるとClaudeの性能が落ちていく、と書かれています。前の指示を忘れたり、間違いが増えたりします。そこで、こうします。

  1. 作業のまとまりごとに、新しい会話を始める
  2. 今どこまで進んだかと、分かったことをファイルに残す
  3. 次の会話は、そのファイルを読んで続きから始める

Anthropicも、長い時間動かし続ける仕組みの記事で同じ考え方を紹介しています。進み具合を書き残すファイルと、作業ごとの記録です。

私のところでは、作業のまとまりごとにフォルダを1つ作って、役割を書いたファイルと、記憶を書いたファイルの2つを置いています。そして、このフォルダを指定して claude -p で動かしています。会話は毎回新しく始まりますが、記憶のファイルを読んで前回の続きから動きます。

参考:Keyaki Labs のフォルダ構成

参考として、私が使っている作業用フォルダの構成も見せておきます。これが正解というわけではありません。 ハブフォルダ型をこう育てた、という一例です。

最初からこの形だったわけではなく、困ったことが起きるたびに少しずつ足してきた結果です。

落とし穴と、人が止める場所

最後に、手を離して動かすときの落とし穴です。自律的に動かしている人の記録を読むと、つまずきやすいところはだいたい3つでした。

1. 空回り — 正しいけれど何も進まない提案を出したり、仕事をしたような記録だけが増えたりします。

2. 思い込みでの断定 — ある人の例では、メールを探す道具がスレッドの最初の5通しか返さない仕様でした。探していたメールは6通目以降にあったのに、AIは、見えないものを存在しないと判断してしまいました。

3. 取り消せない操作 — 送信、削除、公開は、やり直しがききません。ここは CLAUDE.md にお願いとして書くだけでは足りません。権限の設定とフックで、その手前に人の確認を挟みます。

それから、仕組みの制約もあります。デスクトップの定期タスクはパソコンがスリープすると止まります。/loop の繰り返しは7日で自動的に切れます。人が完全に手を離せるわけではない、と思っておくのが安全です。

まとめ

Claude Codeは、使うだけならデスクトップアプリを入れて Code の画面を開くだけです。使いこなしたくなったら、指示と道具を作業用のフォルダに貯めていきます。 そして、それは最初から全部そろえなくて大丈夫です。

同じ説明を2回したら CLAUDE.md に。同じ手順を何度も貼ったらスキルに。困ったことが起きたときに1つずつ足していけば、フォルダは自分に合った形に育っていきます。

手を離して動かしたくなったら、デスクトップの定期タスクと、記憶を残すファイルから始めてみてください。取り消せない操作の手前には、必ず人を挟みます。